投資を学びたい。投資スクールに行きたい。その一方で、投資は学ぶことはできるのだろうか?投資は職人技なので学ぶことは難しいのではないか?という意見もある。
投資を学ぶとは投資戦略といわれる投資の手法を学ぶことだ。この投資戦略を学べば基礎的な投資のやり方が学べる。その中で自分が納得できる戦略を見つけ、それのアレンジを行いながら投資実施する。これによって、先人の知恵が詰まった投資戦略をベースに、投資失敗のリスクを減らす。これが投資を学ぶということだ。
ということでこの記事では代表的な投資戦略を紹介していく。
はじめに:パッシブ投資とアクティブ投資
まずは2つの大きな投資戦略を理解する必要がある。
1つ目はアクティブ投資。積極的に個別の銘柄選定を行いリターンを追及する方法である。2つ目はパッシブ投資(インデックス投資)。これは個別の銘柄選定はせずに市場平均(インデックス)にリターンを委ねる戦略(投資家の意志を投資に反映しない)だ。
投資の王道はアクティブ投資であるが、ここ10年でパッシブ投資の人気が高まっている。つまり、投資戦略としては、
・自分自身で投資戦略を立案するアクティブ投資を実施する
・自分自身では投資戦略を立案しないパッシブ投資を実施する
もしくは、
・この2つの投資戦略の両輪でやるのか
を選択する必要がある。
パッシブ投資(インデックス投資)
パッシブ投資(インデックス投資)では、市場指数(インデックス:市場の平均)に連動した投資商品を買う投資戦略である。
個別銘柄を使った投資戦略を立てる必要はなく、どの市場指数を買うかを選ぶだけだ。尚、有名な市場指数というは迷うほどの数はない。
重要な投資戦略:どの指数(インデックス)にするか?
指数は通常、資産クラスと地域で選ぶ。資産クラスとは、株、債券、不動産(REIT)、金などの種類である。地域とは、米国、日本、先進国、新興国などであり、選ばない=全世界という選択肢もある。
資産クラス=株式で、地域=米国であれば、S&P 500、NASDAQ 100、全米株式という3つの選択肢に絞られる。
資産クラス=株式で、地域=日本であれば、日経平均株価(日経225)、もしくは、TOPIXの2つの選択肢に絞られる。
資産クラス=株式で、地域=全世界であれば、MSCI ACWI (オルカン)という選択肢になる。
資産クラス=債券で、地域=先進国であれば、FTSE世界国債インデックスという選択肢になる。
インデックス自体はいろいろなものが存在するが、有名なインデックスでないとインデックス連動投資商品の購入者があまりいない。その為、投資商品が販売されていないケースや手数料が高いケースなどがある。つまり、有名インデックスに連動した商品を買うのが良い。
株式のインデックスでは米国株であるS&P 500と全世界株であるMSCI ACWI(オルカン)の人気が高い。投資残高という意味で一番人気であるのはS&P 500であり、最近投資を始めた方にはオルカンが人気である。
インデックス投資の良いところは、何も投資判断をしなくてもその指標が属する市場の経済成長をそのまま享受できる。悪いところは、リターンは市場の平均になるため、少額資金で大金持ちになりましたというようなことはない。それはアクティブ投資になる。
積立投資とドルコスト平均法
インデックス投資で重要な投資戦略が積立投資である。長期間にわたって一定の金額を定期的に投資する方法だ。多くの場合は証券会社の定期積立機能が準備されている。この積立投資は、ドルコスト平均法といわれる、市場の価格変動リスクを分散し、平均購入価格を抑える効果がある。
ドルコスト平均法のドルはお金という意味である。買うタイミングを分散することで、機械的に購入にかかるお金が平均化される=高値掴みを避ける効果がある。
バイアンドホールド
バイアンドホールドはインデックス投資だけでなくあらゆる場面で使うことができるが、インデックス投資でよく使われる。基本的には買ったら売らないずっと持ち続けること。これにより、短期的な市場の変動の影響を受けずに、右肩上がりの長期的な経済的な成長を享受できるという利点がある。
レバレッジインデックス商品の積立投資(ツミレバ)
レバナスという投資信託を積立てするという投資戦略、ツミレバがある。レバナスというのは、NASDAQ 100というインデックスの価格変動の2倍値動きをする商品(レバレッジ商品)である。「iFreeレバレッジ NASDAQ1001」という商品名を短縮してレバナスという愛称で呼ばれている。
2倍のレバレッジ商品は、値上がり幅(値下がり幅もそうであるが)が通常の商品に比べて2倍なので、資産形成の速度を早まる効果が期待できる。特に株価というのは長期的にみれば右肩上がりだからだ。
レバナスをはじめとした指数にレバレッジをかける商品は、あくまでも毎日の値動きに対して2倍の値動きをする。2日以上運用すると、逓減といわれる指数に対して2倍よりもパフォーマンスが悪くなっていくという現象が発生することもある。もちろん、2倍以上になるケースもあり、すべては値動き次第ということになる。
これのようなことから、レバレッジ製品と積立は相性が悪いという声もあるが、過去のバックテストによると必ずしもそうとは言えない。また、レバナスは5年半ほど運用実績もあり、純資産総額が200億円以上もある人気商品であることからも、意味のある投資戦略といえる。
アクティブ投資
アクティブ投資は、投資家やファンドマネージャーが自身の判断で市場の変動や個別の企業の状況を分析して投資する投資戦略。ゴールは、パッシブ投資(インデックス投資)のリターン、つまり、市場全体のリターンを上回ることである。
投資判断を行うという意味で、様々な投資判断基準=投資戦略がある。投資戦略を学ぶという意味ではこのアクティブ投資を学ぶということに近い。
短期トレード
デイトレード
デイトレードというのは、1日で何度も取引を繰り返し収益を上げる方法。一般的にデイ=1日ということでポジションを次の日には持ち越さずに、その日のうちに買って売るという作業を行うトレード手法。
以前は盛んであったが、コンピューターアルゴリズムを使った1秒間に何回も取引するような高頻度取引(High Frequency Trading)が盛んになるにつれ、人間によるトレードによって歪みを見つけるのは難しくなってきたといわれている。
スイングトレード
数日から数週間のポジションを保持することで価格の上下を取りに行こうという手法。デイトレードよりも期間が長いが、一般的なポジションを作ってトレードする手法よりも短期間の手法だ。
主にはテクニカル分析(移動平均線)などで株価の波を捉えることはから始めるケースが多い。
短期トレードは夢のある話の一方、破綻することも多いので注意が必要な取引手法である。
超小型株モメンタム投資(イナゴタワー投資・ミーム株投資)
俗にいうイナゴタワー投資である。時価総額が100億円以下の超小型株は値動きが大きい。このような株は特定の個人や思惑を持ったグループが少量のお金を投資することで大きく株価が動かせることができるからだ。
主にツイッターなどで拡散した情報に乗っかり短期間で上昇の幅を捉えて売る。非常に危険な投資手法である。ミーム株投資もこの考え方に近い。最近は、超小型株だけでなく時価総額が小さい仮想通貨などでも頻繁に行われている。
大きなリターンが追求できる投資手法ではあるがリスクも高い。あまりお勧めはできない方法である。詳しくは「超小型株(イナゴタワー投資)で一発当てる」を参考にしてほしい。
超低位株投資
超小型株投資モメンタム投資では時価総額=企業規模に注目をしたが、低位株投資は株価が安いということに注目した投資方法である。尚、この投資戦略は必ずしも短期とは限らない。
株価が安いことは株が割安だということと同義ではない。また、株価が安いといことは時価総額が小さい=小型株ということでもない。
1株当たりの価格が安くても発行株式数が多ければ、時価総額=株価 X 株式発行数 = 企業価値は大きくなる。割安・割高は、企業価値に対して判断されるので、超低位株がいくら株価が安いといっても割安かという判断はできない。
NTT(9432)やLINEヤフー(4689)など株価が安く時価総額が大きい企業もいくつか存在する。
しかし、実際に株式市場で1株100円前後で取引されている超低位株は、ほぼボロ株である。ボロ株とは、人気もなく市場で放置されている超低位株のこと。その多くは、投資対象ではなく投機対象として語られる。
これらの株価の安さに注目した投資方法は「超低位株はボロ株?急激な株価成長が可能な株」を参考にしてほしい。
高配当株投資
高配当株投資は、配当利回りが高い株式を買うことでインデックスよりも良いパフォーマンスを出そうという戦略である。高配当株投資のメリットとしては、1) 株を売らなくても配当金としてのリターンが享受できるため、前述のバイアンドホールド戦略がとりやすいことで心理的にリターンを追及できる、2) 高配当であることは、株(投資対象)として魅力があることと同義なので、同じような企業の低配当の株式よりも値上がりを望める、などが上げられる。
なお、高配当株を対象にした株式インデックスもありインデックス型投資もできる。
以下では、高配当という定義にはいろいろとあるため、高配当に関連した投資戦略を紹介する。
高配当株投資
高配当株は、安定した収益を上げている企業や、成熟した企業などが一般的だ。高配当銘柄として有名なのは、たばこやエネルギー、銀行などが上げられる。
その一方で、株価を上げるためにとにかく配当をたくさん出している高配当銘柄もある。このような銘柄は、必ずしも業績が良いわけではなく、無理して配当を出しているだけである。
その為、株価に対して配当金が高い銘柄=高配当銘柄とはせずに、その企業全体の価値(時価総額)が大きく、配当指向性が低い(利益の内、配当金を出している割合が低い)銘柄を選ぶべきである。
高配当株は、アクティブ投資スタイルで自分の目利きで選んでも良い。しかし、高配当株のインデックス(株価指数)も開発されておりそれに連動したETFや投資信託も運営されている。
米国では3つの有名な高配当ETFがあり、VYM(FTSE High Dividend Yield Index) 、SPYD(S&P 500 High Dividend Index)、HDV(Morningstar-Dividend-Yield-Focus-Index)とそれぞれ別のIndexをトラックしている。日本では、NF・日経高配当50 ETFがあり、日経平均高配当株50指数という日経平均に選出した銘柄の上位50の高配当銘柄をトラックした株価指数に連動している。
連続増配株投資
連続増配銘柄は、配当金を毎年増加させている企業のこと。これらの企業は安定した収益力を持っていることが多く、徐々に配当が上がることで、株価も上がっていく傾向になる。
ただし、現時点では、配当リターンが高くなく、連続増配しても、高配当株として魅力化するまでに時間がかかる銘柄もあり、いつ購買するかのタイミングは計る必要がある。
連続増配株投資もアクティブ投資スタイルで自分の目利きで選んでも良いが、インデックスも運営されている。米国では、VIGが連続高配当株投資のETF(S&P U.S. Dividend Growers Index)として有名だ。日本では、日経連続増配株指数というものが2023年6月に誕生し2、これに連動する投資信託などが設定されている。
ダウの犬戦略(Dogs of the Dow)
インデックス投資に勝つ高配当株投資手法として、ダウの犬戦略がある。
この投資戦略は、ダウ・ジョーンズ工業株価平均(ダウ平均)を構成する30銘柄の中から、配当利回りが最も高い10銘柄に投資する戦略だ(尚、ダウのスモールドックという言われる手法は、5銘柄に投資する手法だ)。この投資戦略は、ダウ・ジョーンズ工業株価平均を買うよりもパフォーマンスは良いとされる。
ダウの犬戦略の前提は、1) ダウ・ジョーンズ工業株価平均に含まれる30社はアメリカを代表する企業、2)その企業が配当利回りが高いということは相対的に株価が落ちている、3) 1)と2)であれば株価上昇が望める、4) 30銘柄よりも10銘柄のほうが集中しているのでリターンが高い、である。
優待株投資
優待株投資というのは、株主優待のリターンも入れて、配当利回りを計算し、銘柄選定を行う投資戦術である。
株主優待は、個人投資家対策のため行われているため、100株や200株などの少ない金額で購入できる株数で優待が付与される。その一方で、その株を300株、1000株と買い進めても、株式優待の付与数は増えないので、少ない金額で大量の種類の株を買うことでパフォーマンスが上げらられる。
株価の成長、配当リターン以上のリターンを望めるため、インデックス投資に勝つ可能性はある。ただし、株主優待を配っている企業は、株価対策のために個人投資家を集める目的で行っているケースもあり、銘柄選定には注意が必要だ。
優待株投資にはいくつかのバリエーションがあり、優待のみを取得する「優待クロス」や優待株狙いの投資家が集まることで株価が上昇することを利用した手法などもある。
グロース株投資
グロース株投資とは成長が望める企業、つまり企業の将来性に投資する戦略である。多くの場合、グロース企業は利益も売上も発展途上であるため、分析指標では割高とでる。また、著名なグロース株は人気が高い。
小型株集中投資
巨大企業よりも中小企業のほうが伸びしろがある。つまり、大型株よりも小型株のほうが株価がX倍になる可能性が高い。その一方で、小型株は株価が伸びないで低迷したままで終わる、最悪倒産したり、安価で買収されたりする可能性もある。
アクティブ投資の1つの鉄板戦略は、この小型株の中から伸びる原石を見つけ出し、その企業に集中的に投資することで、爆発的なリターンを得る戦略である。10バガーといわれる株価が10倍になる企業を見つければ、投資家として多くの資産を増やすことができる。
ただし、膨大な上場企業からダイアを見つけるのは非常に難しく、逆にお金を失う可能性も大きい。インデックス投資に圧倒的に勝つアクティブ投資とは、この10バガーを探す旅ともいえる。詳しくは小型成長株投資の威力 を参照してほしい。
バリュー株投資
バリュー株投資は、株価が実際の企業価値よりも低く評価されていると考えられる株式に投資する戦略だ。これらの株式は、古い会社、つまり、成熟した産業に属する企業のものであり、人気がない。ただし、時間とともに正当な評価がされる=人気が戻ってくることを期待して投資する。
PERで割安を見つける(バリュー株投資、個別株ファンダメンタル分析)
企業の経営状況を状況を分析するためにPERという指標を使う投資戦略だ。このPERが同業種の他社に比べて低いか高いかで割安かどうかを判断するという手法である。詳しい手法は、記事:企業分析はPER(株価収益率)から始めよう!で解説しているので参考にしてほしい。
PBR1倍以下株投資(バリュー株投資、個別株ファンダメンタル分析)
企業の経営状況を状況を分析するためにPBRという指標を使う投資戦略だ。このPBRは東証が持ち出した指標のため昨今注目を浴びている。
個別銘柄の特定イベントを使った投資戦略
決算タイミング投資
企業の株価が変動する理由として大きいのは業績である。当たり前である。企業が儲かっていれば株価は上がり、そうでなければ下がる。その業績が発表されるの決算タイミングで、値動きをとらえて投資するという手法が決算に注目した投資だ。
主力は決算発表が終わった後で、決算が悪い際には売られすぎることが良くある。その場合は買うという戦略や、逆に決算が好調でトレンド変換が起こり長期的な上昇トレンドになる場合は、株が上昇したとしてもその流れにそって買うなどの手法がある。
IPO投資(上場タイミング)
IPO(Initial Public Offering)とは、ある企業の株がある株式市場で初めて売買できることを指す。日本語で言えば株式公開だ。この株式公開日の初めての株価(初値)が、事前の売り出し価格よりも高くなる傾向にある。
これを利用し、売り出し価格で買い(事前売り出しに応募し)、公開初日の初値、もしくは、初値に近い時間帯で売り、利ざやを稼ぐという戦略だ。
株式分割タイミング投資
企業が株式分割を行うタイミングを使った投資である。株式分割を行うと株価が下がることから買いやすくなる。これが呼び水となり株価が上がるという現象が観察される。株式分割は企業価値に直結しないので、株式を分割したら株価が上がるというのは理論的には説明できないが、現象として良く起こるとされている。
インデックス(指数)採用タイミング投資
このインデックスの入替えをタイミングを利用した投資戦略である。
日経平均は指数の入れ替えタイミングは、4月と10月の年2回、3銘柄が入れ替えの上限とルールが決まっている。日経平均に採用されるとインデックスファンドなどに買われる一方で、銘柄から外れるとインデックスファンドの取引対象から外れる。これによって、株価の上下が起こる。「指数の銘柄入れかえを使った売買」はこのタイミングを利用した投資戦略である。
尚、入れ替え銘柄が発表される前に証券会社のサイトやインターネットメディアで入替銘柄予想記事が公開されることが多い。誰が当たっていたか外れていたか?是非検索してみてほしい。
市場全体の周期性を使った投資戦略
アノマリー投資
アノマリー投資は、ファイナンスの理論では説明できないが、経験的に観測的に観測できるマーケットの周期性を使って投資していく戦略だ。
例えばセルインメイ(Sell in May)という言葉がある。これは5月に株価が下落することを受けてできた市場の格言であるが、これもアノマリー投資の一つである。アノマリー投資はかなり研究されていて現在では、セルインメイのようなシンプルではなく、より周期性を説明できる論拠(定期的な事象)に基づいた投資手法もたくさんある。
もちろん、1) 売り出しの量が限られているため事前に購入できない(応募者多数で抽選となる)、2) 初値が売り出し価格よりも高いとは限らない、などリスクがある。
個別銘柄の集合体を使った投資戦略
テーマ株投資
インデックスに勝つために特定のテーマ(ex. 再生可能エネルギー、AI、電気自動車等)に関連する企業の株式のみを1社だけでなく複数社買う投資戦略である。
特定のテーマに集中しているためにテーマ自体が伸びないとリターンは選れないが、特定の1社を買うよりも分散が効いている。その一方で、市場全体の対象とするインデックスよりも集中が効いているという、個別株と市場指数の中間を狙う戦略だ。
なお、特定のテーマを中心にしたインデックスも作られているので純粋にアクティブ投資とも言えない。
アクティブファンドへの投資
アクティブ投資をやっている投資信託を目利きして買う方法である。
パクリ投資(クローン投資)
パクリ投資(クローン投資)は、有名な投資家 (ex. ウォーレン・バフェット)や著名のアクティブファンド(ex. ひふみ投信)などの投資先をコピーして、投資を行う手法だ。
ウォーレン・バフェットやひふみ投信の投資先は公開されており、それを一部コピーして投資することは可能だ。ただし、これらの著名ファンドとまったく同じタイミングで売買できるわけでなく、人気化した後の高値掴みや、売り遅れ(逃げ遅れ)などが発生しないとは言えない。
ただし、前述の高配当投資などで、高配当企業がたくさんあり選べないという時には、高配当系のアクティブファンドの銘柄選定を参考することは有意義だろう。
アクティブ投資の手法:テクニカル分析を使った投資
テクニカル分析は、株価指数やFX(外国為替証拠金取引:ドル円などの通貨の上下運動を使った投資)で多用されるチャートに注目し行う投資戦略。
順張り vs. 逆張り
順張りは、市場の上昇トレンドの時に買い、下落トレンドの時に売るという投資戦略。例えば、株価において新しく高値が付いた場合、より上がると判断して株式を購入するというような手法を言う。その一方、逆張りは、市場のトレンドと逆の方向にかける戦略。下落局面で価格が反転するだろうタイミングを狙い買い、上昇トレンドの高値圏で上がりすぎから下落傾向になるだろうというタイミングで売るなどが、逆張り戦略だ。
どちらが良いというのなく、本質的には順張りも逆張りも市場のトレンドを見つけて売り買いするということだ。この市場トレンドを見つけるためには、株式チャートを多用する。そして、このチャートに計算式を当てはめて、オシレーターという指標を作り分析することが行われている。このようなオシレーターは、証券会社が提供するチャート等で表示できる。
RSI(オシレーター)
価格が高値圏か安値圏かを示すオシレーターで、逆張り戦略実行上よくつかわれる。最も有名なオシレーターともいえる。
MACD(オシレーター)
2大有名オシレーターの一つ。2つの移動平均線を使い、上昇か、下落かというトレンドを示し、ゴールデンクロス(下落から上昇)、デットクロス(上昇から下落)といわれる2つの移動平均線の交差するポイント=トレンド転換のポイントを示す。
レバレッジ株価指数(インデックス)商品のアクティブ運用
インデックスは、積立投資だけのためにあるわけではない。メジャーインデックスを使った投資商品は様々あり、この指数を事故裁量で売り買いする投資が行われている。
チャート分析のみではないが、チャート分析によって売り買いの投資判断がなされている場合もあり、このエリアにカテゴライズした。
アクティブ投資の手法:デリバティブを使った取引
先物取引、オプション取引、スワップ取引などを総称してデリバティブ取引という。以前は、プロ投資家向け商品が主流であった。現在は、個人投資家向けの商品がたくさんある。
レバレッジ(=資金が少なくても大きな金額が動かせる)が効いたハイリスク、ハイリターンの商品が多い為注意が必要である。