アクティブ投資

グロース株投資(成長株投資)

アクティブ投資の中でも、安定企業を対象とした高配当株投資やバリュー株投資と対をなし、成長企業への投資を行い爆発的なリターンを目指すのがグロース株投資だ。

企業の将来性に投資する戦略であるためより多くの情報を分析する能力が必要になる。というのも、グロース企業は利益も売上も発展途上である。その為、証券会社が提供している様々な仕様を使ったスクリーニングツールなどでは、バリュー株視点での分析視点であるPERは割高であるケースがほとんどだ。また、高配当株投資のスクリーニング基準である、配当利回りなども、基本的に成長企業は無配当なので、こちらの面でも投資対象企業の発掘において、スクリーニングツールが使いにくい。

もちろん、売り上げが伸びている、利益が伸びているなどの面ではスクリーニングツールは使えるが、よりビジネス自体を評価しないといけない。良いニュースとしては、著名なグロース株企業は、話題の企業であることが多い。その為、ニュースなどで紹介されており、ビジネスについては情報が多い。

グロース株投資は、その企業の将来を見極めるという目利き力が必要な領域でありかなり難しいといえよう。結果的にグロースしないで、株価は低迷の一途をたどる単なる安い株となる銘柄も多く、目利き力がものをいう。

その分、リターンも大きい。株で一発当てたというのはほぼこのグロース株投資で成功した人となる。それではどんな手法があるのだろうか?

小型成長株集中投資

株価は巨大企業よりも中小企業のほうが伸びしろがある、これは企業価値=時価総額には限界があるからだ。

例えば、アパレル事業があったとする。しまむら(8227)の時価総額は約6500億円。パルグループHD(2726)の時価総額は2800億円。アダストリア(2685)の時価総額は約1700億円。中堅のアパレル、バロックジャパンリミテッド(3548)の時価総額は約300億円である(2024年末現在)。ユニクロはグローバル展開をして別であるが、アパレルや雑貨を主体とした企業の時価総額は市場規模を踏まえてだいたい6500億円程度が限界なのかもしれない。そうすると、バロックジャパンリミテッドは、株価が22倍程度になる可能性があるが、アダストリアは3.8倍程度にしかならない。

つまり、時価総額が小さい企業(小型株)のほうが、株価の成長余力が大きい。小型株の中から伸びる原石を見つけ出し、その企業に自己資金を集中的に投資することで爆発的なリターンを得るのが小型成長株集中投資戦略である。

ただし、小型株は大型株に比べて、事業リスクが大きく業績不振によって株価が低迷し続けたままの状況に陥ったり、成長軌道に乗ったとしても、株価が成長しきらない前に買収されたりする可能性もある。リスクが高い投資対象だ。

前述のアパレルで言えば、サマンサタバサジャパンリミテッドは、2005年12月の上場時(初値)の時価総額は756億円7だったが、2024年6月にはコナカに買収される形で上場廃止となっている(上場廃止時の時価総額は27.6億円ほど8)。

難易度が高いが、インデックス投資に圧倒的に勝つためのアクティブ投資の手法とはこの10バガー候補を探し集中投資する小型成長株集中投資と定義できる。詳しくは小型成長株投資の威力 を参照してほしい。

パクリ投資(クローン投資): 有望個別企業を簡単に見つける方法?

前述のようにグロース株の発掘は難しい。そこで、パクリ投資(クローン投資)という手法が生まれてくる。著名のアクティブファンドなどが月次報告などで公開する新規投資先企業にいち早く投資を行う手法だ。また、著名個人投資家が大量保有報告書に名前が掲載されるタイミングでパクるという方法もある。

ただし、どちらの方法もタイムラグがあり、著名ファンドや大物とまったく同じタイミングで売買できるわけでなく、人気化した後の高値掴みや、売り遅れ(逃げ遅れ)などが発生しないとは言えないなどの注意点もある。

最近ではこの手法をブロックする動きも出ている。日本の有名アクティブファンドである「日本株Kaihouファンド」では、投資先の名前を公表していない。

テーマ株投資: 個別企業の発掘が難しければより簡単な業界分析で。

広くバランスが取れた株式インデックスに勝つために、特定の成長テーマ(ex. AI、電気自動車等)に関連する複数社の企業へ投資するのがテーマ株投資だ。

例えば、政権交代により軍事費が増大する見込みが出たとしよう。この時流を株として表現すると防衛関連株、具体的には、IHI(7013)や三菱重工業(7011)、東京計器(7721)などが防衛関連株に集中投資しようというのがテーマ株の具体例だ。

特定のテーマが時流の中で人気化すれば、全業種をカバーしている市場平均(インデックス投資)よりも多くのリターンを得ることができる。そして、特定の1社を買うよりも分散効果がある。個別株と市場指数の中間を狙う戦略だ。

なお、特定のテーマの株式インデックスも数多く作られており、テーマ株投資にもインデックス投資の流れは来ている。SOX指数も半導体株というテーマ株の株式インデックスともいえる。

(同一業種の)ロングアンドショート戦略

ロングアンドショート戦略とは、上昇しそうな株式を買い(ロング)、下落しそうな株式を売る(ショート)ことで利益を狙う戦略だ。これを同一業種に対して行うことで利益を追求しようという投資戦略も一種のテーマ株投資だ。

例えは自動車を例に考えてみる。トヨタと日産は同じマーケットで戦っている、そして、トヨタのほうが業績が伸びそうだ。このことは感性的に市場での日産のシェアを奪うことになる。そこで、トヨタを買い(ロング)、日産を売る(ショート)という戦略が考えられる。

このように株は個別株だけでなく業種などのテーマを考えて投資戦略を組み立てることもできる。

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