投機でなくて投資、つまり、資産形成を始めるべきか迷っている人は、昨今、非常に多いだろう。特に近年は、NISAの拡充やインフレの進行により「やらないと損ではないか」という不安と、「やったら損をするのではないか」という恐怖が同時に存在している状態である。
このように感じている人は多い。結論から言うと、投資は「条件」で判断すべきである。本記事では、初心者でも迷わず判断できる3つの基準と、失敗しない始め方を解説する。
投資を始めるべきか迷う理由
まず、多くの人が投資を怖いと感じるのは「損失回避バイアス」が原因である。人は利益よりも損失を強く感じるため、「増える可能性」より「減るリスク」に過剰に反応してしまう。
その結果、合理的には始めるべき状況でも、行動できなくなる。長期投資は、歴史的に確実なリターンが生まれているのにかかわらずだ。
投資を始めるべきか判断する3つの基準
基準1:生活防衛資金の確保できているか?
NISA貧乏という言葉がはやっているが、投資を成功させるためには、まず、生活費の3から6か月分程度の生活資金を確保したほうが良い。
なぜなら、急な出費や収入減によって資金が必要になった場合、保有している投資資産を売却せざるを得なくなるからである。もちろん、株式市場は個人の資金ニーズとは無関係に動いており、必要なタイミングで、投資資産が下落していることも十分あり得る。
その結果、不本意な損失確定につながる可能性が高くなる。これを避けるためにも、まずは生活防衛資金を確保することが重要である。
基準2:最低でも1.5年程度は利用用途がない資金を持っているか?
投資は必ず上下し、一時的な損失は避けられない。そのため、怖くなって途中で売ってしまうと、長期的なリターンを得ることができない。ただし、これは一時的な現象であり、投資をある程度続けていくと必ず「含み益バリア」を形成できる。
含み益バリアとは、投資で含み益が出ており、一時的な下落でも投資成績が含み損になりにくい状況をいう。相場環境にもよるが、これを形成するには1.5年程度かかるケースが多い。この期間を乗り越え、含み益の状態に入ることで、多少の下落でも心理的に耐えやすくなる。結果として、安心して長く投資を続けることが可能となり、成功確率も高まる。
つまり、とにかく1.5年程度ほど放置できる資金で投資を始めることが重要だ。
基準3: 値動きの理解があるか?
株式市場は常に上下し、短期的には予測できない動きをする。特に初心者は、下落すると「失敗した」と感じて売却してしまいがちである。しかし実際には、一時的な下落は長期投資において避けられない現象である。
この前提を理解し「下がるのが普通」と受け入れられるかが重要となる。これができない場合、感情に振り回され、投資がうまくいかない原因となる。
初心者が失敗しないための始め方:「小さく始める」が正解
投資を始めるべきか迷うのは自然なことである。しかし、その迷いの多くは心理バイアスによるものであり、お金が失うという恐怖は、投資初心者だけでなく、すべての人にとって強烈な恐怖である。これは「プロスペクツ理論」でも証明されているどんな人間が持つ心理的な癖でもある。
これを理解した上で、結論として、3つの条件が整っているのであれば、とにかく1万円でも良いので少額から始めることが最適解である。行動しながら学ぶことで、不安に徐々に慣れていくのではないか?私も少額から徐々にスタートして、損する恐怖に打ち勝った。
少額で投資を初めても意味がないと思う方は、「少額投資に意味はあるのか?|初心者ほど知ってほしいこと」を是非参考にしてほしい。また、不安や悩みを体系的に整理したい人は、投資の不安や悩みを整理したページを確認してほしい。
